当社グループは、2023年度を初年度とする中期経営計画を策定しています。本計画では最重要方針である「安全・安心・安定・快適なサービスの提供」のもと、各事業の収益基盤をさらに拡充するとともに、コロナ下で進めたコスト削減の定着やDX実現に向けたデジタル化等を一層推進することでグループ全体を再び成長軌道に戻します。あわせて人口動態の変化やポストコロナ、ESG等が及ぼす影響を注視しながら、グループの成長戦略を描きます。

1. 運輸セグメントのコロナ禍からの回復と事業機会の拡大
安全への取組み
運輸セグメントの安全は各事業における信用力の源泉となることから、従業員教育の徹底、適切な運行管理に加え、車両の定期的な更新等を継続します。
乗合バス利用者の維持・拡大
路線バスについては、大量輸送に適したエリアを中心に連節バスを導入し、運行の効率性向上と環境負荷軽減を実現します。
大規模イベントの関連需要と機会の獲得
貸切バスについては、万博、伊勢神宮の式年遷宮行事「お木曳」、愛知・名古屋アジア競技大会等の大規模イベントで生まれる需要・機会を獲得し、収益確保を図ります。
収支構造についての改革を継続
引き続き、ダイヤや路線の見直しを行い輸送の効率化を図ります。また、生産性の向上につながる業務のIT化についても継続します。
2. 成長ドライバーとなる不動産セグメントの収益基盤の拡充
賃貸ビル開発による不動産賃貸事業の拡大
リニア開業効果が期待される名古屋駅の東と西のエリアではコンセプトが異なる2つのビルを、三重県の近鉄四日市駅前では県下最大級のオフィスビルを開業し、収益基盤の拡充を図っています。
施設の新規開発だけでなく、既存のビルや商業施設の取得も進めます。
不動産セグメントでは、このほか売却型賃貸マンションの開発と計画的な売却、分譲事業を起点にしたストック・フィービジネス(マンション管理等)の強化により収益を拡大していきます。
3. 流通、レジャー・サービスセグメントのペントアップ需要※の獲得と競争力の向上※先送りされた購買需要
ビジネスホテル「三交イン」の新規開発
2027年秋には、九州初出店となる「(仮称)三交インGrande熊本」を、また2028年春には、「(仮称)三交インGrande四日市」(「四日市三交ビルANNEX」内)をそれぞれ開業する予定です。
(仮称)三交インGrande熊本
(仮称)三交インGrande四日市
付加価値の高い商品の販売
コロナ禍で先送りされた様々な需要を獲得するため、フランチャイズ展開する「ハンズ」や旅館「鳥羽シーサイドホテル」等では付加価値の高い商品の企画・販売に取り組みます。
4. グループの経営資源を活用した地域との共生
東海3県(三重・愛知・岐阜)で人々を惹きつける「まちづくり」に貢献
三重県では、「熊野古道」の世界遺産登録20周年(2024年)や伊勢神宮の式年遷宮行事「お木曳」(2026年・2027年予定)に合わせた誘客活動等で交流人口等の増加に貢献します。また、「近鉄特急」停車駅の周辺では、マンション分譲による定住人口の維持・拡大に加え、街の賑わいづくりにつながる賃貸ビル等の開発を進めます。
三重交通はお客さまが円滑にバスを利用できるよう、
IT技術を使ったバスの見える化を進めています。
名阪近鉄旅行は、新たな旅行商品の開発を進めます。
5. ESG課題の解決によるSDGsの達成
電気バス等の電動車導入を拡大することでCO2の排出量を削減します。一方、グループ内の全てのバス、タクシー車両を電動化することやCO2の排出量が実質ゼロとなる合成燃料の普及については時間を要することから、カーボンクレジットを活用したCO2のオフセットについても検討します。既に取り組んでいる三交不動産の自社使用電力の実質再エネルギー化、三交インのカーボン・オフセット都市ガス及び三重交通商事・鳥羽シーサイドホテルのカーボンオフセットLPGについては使用を継続します。
6. DX実現に向けたデジタル化の推進
データとデジタル技術の活用により、既存サービスの向上や新しいサービスの提供、業務プロセスの改革に取り組みます。また、デジタルリテラシーを高めるための人材育成にも注力します。
三重交通グループアプリについては、グループ各社の情報発信等にあわせて地域の観光情報を提供できるようにするほか、キャッシュレスサービスについても機能を拡大し、アプリ利用者の利便性向上を図ります。
維持更新投資は、主にバス車両の更新等の安全に関わる分野に、成長・戦略的投資は、将来の収益の柱となる賃貸事業等の注力分野に、それぞれ重点的に行います。
単位:百万円
| 2026年度(計画最終年度) | |||
|---|---|---|---|
| 計画策定時 | 修正計画 (2026年5月13日公表) |
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| 成長性 | 営業収益※1 | 110,000 | 112,000 |
| 営業利益※1 | 8,500 | 9,200 | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益※1 | 5,500 | 6,000 | |
| 健全性 | 自己資本比率 | 35%程度 | 35%程度 |
| 有利子負債※2/EBITDA※3倍率 | 6倍以下 | 6倍以下 | |
| 効率性 | ROE(自己資本純利益率) | 9.0%程度 | 9.0%程度 |
※1 2026年5月13日に2026年度(計画最終年度)の数値計画を一部上方修正
※2 有利子負債=有利子負債ー現金及び預金
※3 EBITDA=営業利益+減価償却費