当社グループは、2019年5月8日に2019年度を初年度とする
4カ年の「三重交通グループ中期経営計画(2019–2022)」(以下、「本計画」)を策定しました。
当社グループは、「お客さまの豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献する」ことをグループ基本理念として、持続的な成長と企業価値の向上に努めています。
本計画は、「2030年のありたい姿」を長期目標として描き、その実現に向けたステップとして「2022年にあるべき姿」を目指し策定しています。
本計画では、基本方針のもと以下の5つの重点施策に取り組みます。
1. 安全・安心・安定・快適の追求
安全・安心・安定・快適の追求は、当社グループの信用力と知名度の源泉です。
従来から、安全を最優先に事業を進めておりますが、引き続きハード・ソフトの両面から、さらなる安全確保と快適性向上を図り、三重交通グループのブランド強化に努めます。
また、運輸部門では新技術を活用した快適で効率的な輸送を目指し、自動運転バス実用化に向けた実証実験への参画や伊勢神宮の外宮と内宮を結ぶ路線での連節バスの導入を検討します。
連節バス導入の検討
2. 東京・名古屋・関西での事業を展開
人口減少・少子高齢化社会において成長戦略が描けるよう、東京・名古屋・関西などの都市圏で事業を展開します。
名古屋エリアでは、「名古屋三交ビル」の建替えが計画どおり進捗しています。
さらに、リニア中央新幹線の開通を見据え、同ビルに近接する「三交クレールビル・名古屋三交パーキング」の再開発を推進するなど、安定収益の確保を目指して賃貸事業を強化します。
名駅エリアにおける開発計画と事業展開
拡充する道路交通網
拡充する道路交通網を活用したバスの新規路線開拓・既存路線の強化に努めます。
東京エリア・関西エリアでは、引き続き、計画的にマンション販売を行います。
また、万博開催が決定し統合型リゾート(IR)の誘致が期待される大阪エリアでは、新しい事業の創出を目指します。
主な新築マンション計画
関西エリアの展開
三交イン事業では、2019年9月に京都駅新幹線口正面に新規ホテルの開業を予定しているほか、2020年4月中に「名古屋三交ビル」内にワンランク上の「三交インGrande」ブランドの新規ホテルを開業するなど、さらなる拡充を進めます。
3. 三重エリアでの事業を深化
地域の街づくりや観光振興等、三重エリアでの事業を深化します。
マンション、ビル等の修繕工事や公共施設、医療機関等の施設管理など不動産管理事業を拡大します。
また、収益の多角化と耕作放棄地の活用を目的とした新規事業として、アグリ事業(トマト栽培)への参入も計画しています。
さらに、三重県における交流人口の増加と地域の活性化を図るため、自治体や関係諸団体と連携を図りながら、インバウンドの誘致に注力するとともに、2021年の「三重とこわか国体・三重とこわか大会」等、三重県内で実施される大型イベントを利用した誘客にも取り組みます。
4. 環境エネルギー事業と三交イン事業の推進
当社グループの成長ドライバーとして、引き続き環境エネルギー事業と三交イン事業の推進に注力します。
環境エネルギー事業における太陽光発電の規模は、2019年3月期の74メガワットから本計画の最終年度2023年3月期までに、112メガワットとなる計画です。
三交イン事業では、東日本地域や西日本地域などへのエリア拡大によるチェーン展開の強化や、既存ホテルのリニューアルを進め、収益力強化とサービス向上に努めます。
本計画の最終年度2023年3月を目途に20ホテル・2,800室規模のホテルチェーンへと拡大を目指します。
環境エネルギー事業
5. ICT・AI等の活用を推進
ICT技術を活用したバスの位置情報検索システム「バスロケーションシステム」のサービスエリア拡大などにより、お客さまの利便性向上とバスの利用活性化を図ります。
また、AI等の技術による業務の効率化や、グループ内の店舗や施設でのキャッシュレス化などにより、生産性向上を推進します。
バスロケーションシステム
三重交通 バスロケーションシステム
・多言語機能
・バス接近メール配信
・バス停の地図検索機能
・車両検索機能
三重県下でサービスエリアを拡大